いつもOPENCAFE GARAGEをご愛顧いただきありがとうございます。
ご好評いただいていますドアウェッジですが、よりロードスターらしい性能を目指し開発しておりましたSr.3を販売することとなりました。
これに伴いSr.2は2020年8月9日21時から販売する28セットを持って販売を終了いたしました。
Sr.3への想い
まず大前提としてOPENCAFE GARAGEが販売していますドアウェッジは、いわゆる強化ドアウェッジとして開発している製品とは設計思考が少し違う商品です。(強化ドアウェッジとして販売されている他社製品より、高さ幅ともにサイズは小さくなっているのがその証です)
純正ドアウェッジは、プレスで製作されているドア側のパーツ(リフト ゲート ダブテール)の精度のばらつき、数十万台生産する全ての車両でドアの開閉に問題が出ない様にするためのサイズ的余裕などの条件をクリアするために、接合部はかなりスカスカな状態になってしまったと考えられます。
元NA開発チームの方からドアウエッジ の役割について「メイン機能は側突事故の際にドア侵入を抑えて乗員を保護する物」とのコメントをいただきました!
お知らせいただき、ありがとうございました!!
OPENCAFE GARAGEのドアウェッジは、実用性を損ねることなく接合部の隙間を出来るだけなくし、素材をゴムからPOM樹脂に変更することにより、設計時に想定されていたと思われる本来の機能を復活させ、 ロードスターの「感覚」をより設計思考に近づけられる様にとの思いで、Sr.1より開発しています。
Sr.2は量産効果を高めるため形状を単純化したために、世界各地で販売されている強化ドアウェッジの形と似通ってしまい、それに伴って装着感も強化ドアウェッジとしての効果を過度に期待されてしまう製品になってしまった感じを受けております。
そこで新たにSr.3の開発に着手しました。
Sr3.開発の経緯
今回開発しましたSr.3の形状は、同じくドアウェッジを装着する初代ビートへ、ロードスター用のドアウェッジを移植するプロジェクトを進めている過程でそのヒントが生まれました。
当初ロードスター用の形をそのまま移植する予定でしたが、試しにビートのドアウェッジの複雑な形状を参考にロードスター用を製作し装着してみたところ、Sr.2に比べ効きがややマイルドな方向に変わりました。
オープンテスターへの配布とフィードバック
8月の初旬にNA〜NDまで約20台のテスターを募集し、フィッティングテストを行いましたが、そこで問題が発生しました。
NC/NDについてはフィッティングについての問題はほぼありませんでしたが、NA/NBについてドアが閉まりにくい・半ドア頻度が高くなるとの報告が一定の割合で発生しました。
原因を探っていくと、ドアウェッジ を取り付けるためのねじ穴を車体に溶接する際の精度にかなりのばらつきがあることが判明しました。
試作版Sr3ではビートのドアウェッジの形状からヒントを得て製作したために、取り付け穴の遊びが狭くなり、結果NA/NBのロードスターの組み立て精度のブレを吸収できなくなってしまいました。
そのためSr.3を再設計することとなりました。
Sr.3の再設計へ
試作版のSr.3の効果についてはかなりいい手応えがあったため、フィーリングを試作版以上にするために試作を重ねました。
調整幅をロードスター純正と同様に確保しつつ、フィーリングを高める作業はかなり難航しましたが、結果としてさらに理想に近づいたドアウェッジ に進化させることができました。
基本的に大きな変化があるわけではありませんが、Sr.2が最初から最後までガッチリしているのに比べ、Sr.3は初期と終了時の動きがややマイルドになったと思います。(Sr.2の方が効いている感は強いと思います)
Sr.3の紹介
結果的にSr.3は今までの市販品にはない形状のオリジナリティーと美しさ、そして性能を両立させたOPENCAFE GARAGEらしい製品になったのではないかと思っています。
Sr.2は塊として全体でガッシリと力を受け止めていたのに対し、Sr.3はある程度の力の逃げを考えた形状となっています。
効きをよりハッキリと感じたい方は、他社様から販売されている製品を購入されたほうが満足度がより高いのではないかと思います。
OPENCAFE GARAGEのドアウェッジ はロードスターからの声をドライバーによりよく伝えるためのパーツだと思っています。ノーマルもしくはノーマルプラスアフファの方に、気軽にポン付けできるパーツになるように開発しました。
形状的には加工工数が増えましたが、より理想に近づいたドアウェッジに進化したと思います。
数多くのテスターのご協力により、Sr.3を正式販売することができそうです。
ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました!